腹式呼吸のやりすぎに注意、POPSは歌えなくなる
大声量のオペラの呼吸法はPOPSに向きません。
腹式呼吸で吸えるだけ吸い込んで下さい。
※注意 貧血で倒れないように気を付けておこないましょう。
どこまで空気が入ったか指でさして記憶しておきましょう。
多分多くの方が、ミゾウチの少し上、良くて胸の中央あたりでしょうか?
必ず普段どおり腹式呼吸で行って下さいね。
無理やりいっぱい吸おうと力まなくて大丈夫です。
それが出来たら進んで下さい。
良くて胸の中央、悪くてミゾウチあたり
を指した方が多かったのでは?
これから健康に良いとされてきた腹式呼吸のデメリットを考えて行きましょう。
腹式呼吸の具体的なデメリット
腹式呼吸は大量の空気が吸えると良く聴いたことはありませんか?
何を基準に言われているのでしょう、皆さんが指をさした胸の高さは肺活量の半分ですよ。
それって肺活量が逆に減っていますよね。
腹式呼吸を習ってから呼吸が浅くなったと感じている人は多いのです。
本当の呼吸量は?
人間の体は頭頂部から下腹まで空気が入ります。
それも力まずに、普段の生活できているのが正常でした。
これが「生まれつき歌が上手い人」の秘密でした。
みなさんは麻痺していませんか?
日本人の8割以上が蓄膿症「予備軍」(NHK)
誤った腹式呼吸の常識に囚われてしまい、呼吸の意識が胸からお腹へだけへ変わってしまったのです。
人間の頭部は完全な呼吸機能です。(とう頭式呼吸を参照)
あなたの呼吸機能は「横隔膜」だけですか?
使われない呼吸の筋力が麻痺していき、やがて停止します。
人間の呼吸はお腹だけではありません
今まで人間の健康に重要な呼吸に関する研究は、しっかりとされてきませんでした。
その結果、腹式呼吸のメリットばかりが宣伝されてきたのです。
腹式呼吸は大きく3つに大別されます。
健康目的の腹式呼吸と、大声量が目的の腹式呼吸に。
それを曖昧に混同してきた為に、皆さんの呼吸は既に乱れています。
だから歌えないのですよ。
それは日本人の大勢が蓄膿症「予備軍」であると…。
腹式呼吸の基本から説明していきましょう。
1,オリジナルの腹式呼吸とは
健康法のヨーガの腹式呼吸が本物です。
実は人間の呼吸を「頭部の入り口からお腹まで」、全体でケアーされていたのです。
腹式呼吸の健康なイメージはそこから来ていました。
だけど歌の腹式呼吸とはっきり区別する必要があります。
本来は健康目的だったものから大声量で歌う為へ目的が変わってしまったことで、健康への効果が正反対になっているからです。
2,ボイストレーニングの腹式呼吸は「オペラの呼吸法」です。
オペラの腹式呼吸はマイクなしで遠くの観客まで届くように大声量で歌う為に、オペラに特化した腹式呼吸でした。
大声量と簡単に言うと常識の範囲での大声量と思うかもしれませんが、常識超えた大声量なのです。
その大声量で歌う為の呼吸法をPOPSに指導することは間違っていました。
私達のPOPSは小声量で歌う音楽ジャンルだからです。
繊細な表現をマイクで拾ってPA装置で増幅して歌うジャンルなのです。
筋力が習慣化しクセが付いてしまうから
例えばオペラ歌手がポップスを歌った場面、または宝塚歌劇団がポップスを歌った場面を想像して下さい。
自然なポップスの歌のようには聴こえませんよね?
それはオペラのクセ、筋力習慣が変わってしまったからです。
ポップスは個性を重要視するので、オペラの矯正は大敵なのです。