音感とBEAMの関係性
こんにちは、トレーナーの山崎です。
皆様いかがお過ごしでしょうか。僕は最近これといって何もないのですが、金髪に飽きて黒髪に戻しました。8月からうちのスタッフに加わった佐藤が金髪にしてきたので、差別化&会社の治安維持という目的もあります(笑)髪色を変えると簡単に気分が変わるので良いですよね。夏以降、黒髪で真面目に仕事に邁進していきます。
さて、今日は「音感とBEAMの関係性」というテーマでブログを書きたいと思います。
ボイカラボイストレーニング(BEAM)のプログラムには大きく分けて、
①発声に関すること(筋力・呼吸機能改善)
②音感
③リズム・タイミング感
④テクニック
という4つの要素があり、それぞれについて鍛えていくわけですが、多くの方が苦労されるのが「音感」の部分なのではないでしょうか。特に音楽経験がない方は、音の上下や幅感を掴むのになかなか時間を要することが多いです。ただ、そういった方でも例えばピアノの音で「この音に対してこっちの音は高いか低いか同じか分かりますか?」と質問した時に間違えることは滅多にないものなのです。
それが声になった途端に分からなくなってしまうという感覚は、生徒の皆さんなら経験済みですよね。
人間の歌声で上下を判断していく、ましてや自分で歌いながら上下を判断していくというのは楽器の音に比べてかなり難しいものなのです。なぜだか分かりますか?
それはKISSの概念で説明すると「歌の途中でBEAMが動いてチューニングが狂ってしまうから」です。もし生徒さん以外の方に読んで頂いていたとしたら、わけが分からないですよね(笑)
例えば、歌には当然歌詞が乗っているので文字の変化がありますが、特に母音の変化によって、いわゆる音の上下とは別の軸(ピッチ、チューニングの変化)で音が明るく聞こえたり暗く聞こえたりしてしまうのです。例えば「え」は明るく、「お」は暗くといった感じでしょうか。それによって音は上がっているのに、ピッチが下がっているから脳では音が下がっていると勘違いしてしまうということがよく起きているのです。文字に起こすのはとても難しいですね(笑)
こういった現象を、より広い概念で説明するなら「BEAMの位置のずれ」が音の上下の判断を狂わせているということになります。BEAMとは発声の位置・中心点であり、歌っていると口に下がったり鼻に上がったり…経験すればすぐに分かるのですが、上の例で言うと「え」を発している時はBEAMが鼻にあるけれど「お」の時には口に下がっているから音自体の上下が判断し辛くなっていると言えます。
BEAMが動いてしまうのには文字の変化以外にも音程の変化が原因だったりもしますが、もっと根本を言えば、そういった現象によって空気の流れが止まったり変わったり、顔面の筋力が緩んでしまったりすることで歌のチューニングに狂いが生じるので、楽器に比べて音の上下が判断し辛くなっているのです。
逆に言えば、BEAMを止めることができたら楽器の音に近い感覚で判断していくことが可能になります。
生徒の皆さんはその感覚を目指して頑張っていきましょう!
ちょっと難しいお話でした~。