石破ショック?“石油?” 株価大きく下落…
自民党の石破総裁が誕生した後、日経平均株価が大幅に下落して「石破ショック」なんて呼ばれてるけど、これってどういうことなの? 日本テレビ経済部の日銀・金融担当キャップの渡邊翔記者に聞いてみたよ。
鈴江奈々キャスターが「石破さんが総裁になった後、株価が急に落ちたのはなんで?」って質問したら、渡邊記者は「実は、今回の下落幅が1910円と、2000年以降で最も大きかったんですけど、これって『石破さんが勝ったから』ってよりも、高市さんが負けたことが大きいんですよ」と教えてくれた。
「高市さんは総裁選で、金利を低く保つ『金融緩和』を続けるって言ってて、金利が低いと円安になるから株も上がりやすい。しかも高市さんの支持が高まってたから、市場では彼が勝つと期待されていたんですよね。だから先週、株価も上がってたんです」と続けた。
「先週の終わりには、株価が4万円直前まで行ったんですが、そのタイミングが高市さんの期
待が最高潮に達してた頃だったんです。でも、月曜日になって高市さんが負けたってわかった瞬間、失望した投資家たちが一気に株を売り始めたってわけ」と説明してくれた。
鈴江キャスターが「じゃあ、石破さんの政策って、市場にはプラスじゃないってこと?」って聞くと、渡邊記者は「まさにそう。30日はその懸念が強まった日だったと思いますよ」と答えた。つまり、市場は石破さんにあまり期待してないってことだね!
渡邊キャップ
「たとえば、石破氏は総裁選中に、株式投資で得た利益などに課税する『金融所得課税』の強化に言及していました。それから石破氏がこれまで財政の健全化を重視したり、日本銀行が今後、金利を上げていくのを容認する姿勢を見せていたりしたこと。ある市場関係者は、こうした政策や姿勢が市場に『投資意欲に水を差すのではないか』『株式市場にプラスにならないのではないか』と受け止められ、警戒感をもたれていると分析していました」
日テレNEWS NNN
鈴江キャスター
「そうなると気になるのが、2つめのギモンです。石破新政権は10月1日に誕生しますが、株価の下落は、今後も続くのでしょうか?」
渡邊キャップ
「さまざまな市場関係者に取材してみると『大幅な株価の下落は一時的なものだ』という見方が強いです。これにはいくつか理由がありますが、1つは今回の株価下落は高市さんの影響のほうが大きいとみられていること」
「そしてもう1つは、石破氏自身が、市場が警戒している石破氏の財政・金融政策について『金融の緩和傾向は、なお維持していかなければならない』などと週末に述べて、火消しをはかっていることもあります」
「さらに石破氏は、10月27日投開票の日程で衆議院総選挙を行う意向を表明しましたが、そうなると、石破政権が本格的に政策を進めていくのは選挙後ということになるので、そこまでは市場も様子見になるのではないか。そのような分析が、市場関係者からは出ています」