現在のボイストレーニングの主流は、オペラの概念でポップスを指導しています。その代表トレーニングは、「腹式呼吸、胸式呼吸、チェストボイス、ミドルボイス、ヘッドボイス、ミックスボイス(フランスオペラ)、軟口蓋を上げる、声区、融合、リップロール、etc.」。ポップスのプロの現場で決して使われない、「キーワード」です。
  • KISS MUSICはクラシックのベルカント唱法を尊重しております。
  • オペラは専門分野ではないので、誤った記事を書いてしまう可能性があります。
  • ですので論点を「ポップスにオペラの発声方法が指導されている矛盾」に限定させて頂きます。
  • その為に「ベルカント唱法」の語句を引用させて頂きます。

ポップスのボイトレなのに、実はオペラの発声法が指導されている矛盾

  • プロアーティストはオペラ歌手のように歌いたいですか?
  • プロのオペラ歌手の方は、ポップスシンガーのように歌いたいですか?

きっと双方で「No!」という答になった「ハズ」です。これはポップスとオペラの志向性や価値観が対照的だからです。するとこうなります。

  • ポップスのプロはオペラ歌手を指導しません。
  • オペラのプロはポップスシンガーを指導しません。

ですがボイストレーニング業界ではアマチュアの方が「オペラの概念を応用して」指導しています。生徒さんのニーズと正反対な指導だと思われます…。

  • それではもし、オペラの発声方法がポップスでも有効とするならば、より現代的な演歌の先生でさえポップスを指導して良いのでは?

そうなっていない理由を述べます。学問として確立された発声法は世界中の歴史で、声楽だけだったからです。だから音楽大学の声楽科卒業生(ポップスやロックのアマチュアの方)が、声楽の発声方法に頼って指導を始めてしまったのでしょう。それでは質問を変えましょう。

  • 400年以上前、江戸時代前のボイストレーニング(声楽)・腹式呼吸で、今週発売された最新ポップスを歌えるように頑張りましょう!と指導されたら、あなたにはどう聴こえますか?違和感を感じませんか?

常識的に考えてみましょう。発声方法を熟知した本当のオペラ歌手がポップスを歌ったらカッコイイですか?オペラの価値観に合っていても、ポップスの価値観に反したお行儀の良い歌ではないですか?目指す目的地が違うと言うことです。みなさんは正反対の方向へ進まされているのかもしれませんよ。

2つのベルカント唱法の拡散ルートの違い

belcanto

  • 日本のクラシック界はイタリア・ベルカント唱法を主流としています。こちらは本国イタリアから正規に導入されている本物です。
  • ポップスのボイストレーニング業界で指導されているものの主流は、こちらもイタリア・ベルカント唱法と言うオペラの発声方法ではあります。但しポップスでは50年ぐらい前からニュヨーク・ミュージカルのボイストレーニング教室(ブロードウェイ)から世界に広まったのかもしれません。イタリ語の発声法がアメリカ経由で広まっていることにも気づいて下さい。メジャーのプロの現場からフィードバックなど1つもされておりません。
  • あなたが目指すアメリカのメジャーのプロの世界から広まっていないこと、そして畑違いのクラシックの方が広めてしまったことを確認して下さい。

リードのベルカント唱法

ベルカント唱法

日本では特に90年代頃から(?)ポップスのトレーナーなどにも使用されるようになり一般にも広まったようだが、その多くがコーネリウス・リードの著書「ベルカント唱法」の解釈を踏襲するものである。voce de finte や messa di voce 等ベルカント特有の言葉の意味も同様で、これらは「リードのベルカント」と呼んで分けたほうが無難ではある。

本当のクラシックの方が「ポップスのベルカントとは分けて欲しい」と、わざわざ書いている気持ちが分かりますか?

オペラは矯正、ポップスは個性、相反する価値観

  • オペラは譜面を重視します。ですから人間が譜面に書いている音を出せるように、楽器のトレーニングで歌えるようにする目的で発達してきたのかもしれません。多分管楽器などの練習法も腹式呼吸を基本としていますから、その辺りの流れかもしれませんね。腹式呼吸は筋力の矯正が伴うので個性に影響を及ぼしますが、オペラの志向性や価値観に整合する方法で行われています。なので当然オペラでは矛盾していません
  • ポップスやロックは「個性」を重視します。ポップスを志す人間なら「個性に影響するオペラ」を応用して、ポップスのボイストイレーニングを開発することは絶対にできません。よってポップスをオペラの概念で指導することは矛盾しています。この相反する難題を誰も解くことができなかったから、世界的にポップスのボイストレーニングを開発できなかったのでしょう。

Sony Music 音楽プロデューサーを務めた私は断言します。

メジャーアーティストの殆どがボイストレーナーに転身していない理由は、ボイストレーニング経験がない・習っていないからです。「知らないことは教えられない」とみなさん述べています。

それに対しポップスのプロではない素人の方達(ボイストレーナー)が、ポップスを知っているかのように指導しております。その理由はボイストレーニングを習った経験があるからです。経験があるからボイストレーナーを目指されたのです。但し習ったものは、オペラの概念を利用したものです。「腹式呼吸、胸式呼吸、チェストボイス、ミドルボイス、ヘッドボイス、ミックスボイス(フランスオペラ)、軟口蓋を上げる、声区、融合、リップロール、etc.」のキーワードを多用される理由がそこにあります。

ボイストレーニング業界はオペラを応用したスタートから間違っています。それはインターネットが証明していました。アメリカのボイストレーニング教室から日本に広まって45年、その間に延べ人数で何万人と言うボイストレーナーさんがいらしたハズです。有名なアーティストを指導したという宣伝は見つかっても、「下手だった人が上手くなったという信頼できる Before Afterの証明」が1つも見つからないのです。これは証明0に対して分母の数が多すぎませんか?反対にねつ造されたBefore Afterはたくさん見つかりました。何故ねつ造が必要なのでしょうか?皆さんはどうしてそれを放っておくのですか?

オペラの大声量とポップスの小声量の違い

イタリアオペラ(声楽・舞台演劇)はマイクなしで、楽団の音に負けないよう大声量で歌う目的の発声法です。その為に「お腹で支える」などの技術が発達してきたのでしょう。但し筋力の緊張は必ず「個性に影響」を及ぼしてしまいます。素人の私達から見るとオペラ歌手の方々は、「いわゆるオペラ歌手」にみえませんか?太めの低い声の発声になります。そしてもし「お腹で支え」ながら高い声で歌うとしたら、裏声を使わないと出しにくいのではないでしょうか。

それに対しポップスはマイクを使った小声量の発声です。そこから沢山のアーティストの個性が生まれました。ポップスのオーディションの審査で一番重要視されることは「個性的であること」です。私達審査員は「オンリーワン」のあなたを探しています。もしオーディションでミュージカルのような歌を歌われたら、残念ながら合格できません….。オペラをポップスに応用すると、生徒さんのニーズと反する結果となります。声優・ミュージカルもマイクを使うので、近年はポップスの志向性へ近づいてきているのです。

kiss7

矛盾するポップスの発声方法

  • 腹で支える意味をボイストレーナーさんに尋ねると、「みたいな感じ、イメージ」と言う「曖昧な言葉」がかえってきます。
  • 多人数の合唱の概念の声区でポップスを説明しています。ポップスはkeyを変更するという初歩を見落としています。
  • 軟口蓋を上げる?オペラは太い発声がカッコイイですが、ポップスは浅い声が魅力的です。
  • 「お尻の穴を絞めて正しい姿勢」で歌いなさい!基礎だから…。いえいえポップス・ロックは「ラフな姿勢」が基本です。
  • 決定的なポップスとオペラの違いは、実はグルーヴ(リズムの乗り)にあります。(多分プロレベルでないと分からないので、ここでは説明を控えます)
  • 初めから歌が上手い人をデビューさせたという宣伝が、ボイトレの効果のように錯覚させているのかもしれません。

矛盾の無いオペラの発声方法

  • 腹式呼吸は大きなホールでマイク無しで大声量で歌うのに適しています。
  • 但し現代は腹式呼吸を重要視しない風潮になりつつあるようです。
  • Keyを変更することはなく譜面を尊重しています。
  • 軟口蓋をあげるとオペラの太い素晴らしい発声になります。
  • 真っ直ぐ正しい姿勢で歌われる姿は、クラシックの伝統を感じさせます。
  • 誠実で正直な方が多いです。(この方達は話せば分かって頂けます)
  • オペラの効果的な発声方法は証明されています。

オペラを応用したボイストレーナーさんの都合が一方的過ぎたのでは?

KISS MUSIC の主張を、「絶対認めないぞ!」と読んでしまわれた方、何故そのような体制なのか一度考えてみて下くれませんか?もしかすると自分を正当化する為に「発声法は全て共通である」と、言いたい理由があるのではないですか?もしKISS MUSICにそのようなことが起こった時、相手の声に耳を傾け真剣に考えます。その理由はスタートを間違えると後が大変だからです。ですから今回は30年ポップスを研究し、実際にプロの世界を経験・確認し、「オカシイ」と思い、10年かけて共鳴ボイトレ法を研究したのです。思い付きで反意を述べている訳ではありません。

ポップス発声方法の進化の過程でアンチテーゼの役割が必要だと確信しております。逆に言うと、今までのボイストレーニング業界の宣伝と主張が、一方的過ぎたのではないでしょうか?

何が書かれているのか良く理解できない方へ

皆さんの頭の中には、「ポップスを教えて欲しいと通っているのだから、当然ポップスのボイストレーニング方法を習っているハズ」と、既成概念が出来上がっています。その既成概念を外してもう一度このページを読み返してみて下さい。現在ポップスのボイストレーニングと称されているものは、オペラの概念を応用したトレーニング方法です。あなたはポップスを歌いたいのに正反対のオペラを習っていませんでしたか?

Kiss Musicでは正反対のポップスのボイストレーニングが完成しております。正真正銘のBefore afterの証明も済ませました。効果2のNo 01.さらに効果1のNo.02が分かりやすいです。信じるか信じないかは、あなた次第です。

腹式呼吸はオペラ!【歌と健康定義の危険性】

ボイストレーニング業界に対するKiss music の主張が、ようやくメジャーのプロフェッショナルへ届き始めたようです。

 Kiss Music 御担当者様
「頭式呼吸」Kindle本を購入しました、J-POPの制作をしている〇〇〇〇というものです。J-POPの作詞/作曲/編曲家として主に活動しております。「歌 後鼻漏」にて検索をしてサイトを見つけ、その内容に感動し、Kindle本を購入させていただきました。
僕はいわゆるボイトレ難民で、まだ新人ですが、J-POPで比較的メジャーな作品を手がけさせていただいている御縁で、紹介いただいた有名なボイストレーナーの先生を渡り歩いておりました。その結果、『太い声の歌唱法で声はかなり響くようになったが、非常にオペラ的というか……これを普段の僕の歌、ラップやR&B的歌唱法にどうやって応用したらいいんだろう?』と思っていた矢先、先生のブログの内容は僕の疑問にかなり答えてくださっていました。
僕は、小学生の頃からかなり酷い蓄膿症です。東洋医学の先生に診て貰ったおかげか以前より治ったようなのですが、後鼻漏は間違いなく治っておらず、毎日細かい痰が出すぎて、ティッシュが手放せない生活を送っております。是非、このような素晴らしいメソッドを広めることに、僕自身も協力させていただきたい心持ちです。

発声方法の矛盾 目次

  1. プロ歌手がボイトレや腹式呼吸してる?
  2. ポップスとオペラ(ベルカント唱法)の違い
  3. 腹式呼吸はオペラ
  4. 鼻腔共鳴はオペラ
  5. 喉の開き方
  6. 喉を開く・絞まる・軟口蓋を上げる?
  7. ミックスボイスの定義が感覚でわかる
  8. ミックスボイスの方法と証明
  9. 声区、換声点、融合はポップスに無関係でしょう?
  10. ボイトレ何故なぜ Blog